別名バックパッカーの聖地「大理古城」を観光、音楽バーでライブ演奏を堪能♪
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東に洱海、西に蒼山を臨む雄大な自然に囲まれ、8世紀に建造された「大理古城」。元のクビライ (フビライ・ハン) によって街は一度破壊されてしまいますが、明の時代の1382年に再建がなされ、今は「バックパッカーの聖地」としても知られ、観光スポットとして国内外から幅広い人気を誇っています。
実際、労働節の連休中で街は中国人観光客でごった返しており、自由なバックパッカー気分を味わうことなどできませんでした。。けども、受け入れがたい「連休特別価格」にもめげず、旅をそれなりに楽しめたので、ここにその様子をご紹介します。
“東洋のスイス”の異名を持つ、雲南省「大理」へ
雲南省中西部に位置する「大理」は周囲を山々に囲まれた標高2000mの山岳地帯に属し、別名「東洋のスイス」と呼ばれています。また、毎年3月には1300年以上も続く伝統の市が行われ、「三月街」「观音街 (観音街)」の異名も持ち合わせているのです。そんな大理はチベットやミャンマーを結ぶ交通の要衝として栄え、昆明から東へ400km、丽江 (麗江) から南へ170kmの距離に位置し、古くから交易の拠点として栄えました。
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まるでテーマパーク!? 歴史ある大理の最大の見どころ「大理古城」
そんな大理の一番の見どころは、国家AAAA级旅游景区にも指定されている「大理古城」。1982年には「中国首批24个历史文化名城 (国家歴史文化名城)」の一つに選ばれ、別名「叶榆城 (葉榆城)」「紫城」「中和鎮」とも呼ばれています。
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東西に約1km、南北に約2kmの城壁で四方を囲まれ、総面積約3㎢を誇る大理古城は元々、8世紀の南詔時代に建造されましたが、元のフビライ・ハンにより破壊されてしまいます。その後、明の時代の1382年に再建がなされました。元々は東西南北それぞれに城門があったということですが、今は南門と北門のみが残っていて、その2つの門を繋いでいる复兴路 (復興路) がメインストリートにあたります。
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さて、実際に大理古城に足を踏み入れてみると、まず、その「新しさ」が気になります。。ここは街全体がテーマパークなのか!? と。。それもそのはず、この大理古城は1996年に起きた地震の被害を経て再建されたものが多いから、とのこと。そんな違和感はさておき、、主な見どころは南門から中央部の五华楼〜人民路周辺に集中していて、一日もあれば大理古城の内側はだいたい見終えることが可能です。
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土曜日には市が開かれ特徴のある店が点在する「洋人街」、アート関連の店が集まる「床单艺术区 (床単芸術区)」あたりもなかなか楽しいです。また、オシャレなカフェや食事処が集まる「广武路 (広武路)」もオススメです。
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大理の夜を楽しむなら、絶対に外せない “音楽バー” in 人民路
昼間に観光を一通り楽しんだあと、大理での夜の楽しみと言えばライブ演奏が楽しめるミュージック・バー! 人民路沿いの1kmぐらいの間に、20件ほどライブ演奏をしているバーが数多く点在しています。そんな中でも、まずは現地の音楽好きにお勧めしてもらった音楽バー「飘香酒馆 (飘香酒館)」へ向かいました。
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店のシステムがよくわからなかったのですが、ひとまず案内された席に座ってビールをオーダー。しかし、店員からは「ビールは2本から、席代として食べ物も何か頼んでね」と言われ、そのとおりに注文。ライブ演奏のほうは30分ごとに出演者がどんどん替わっていくシステムですが、サポート役のベースやパーカッションの人間は入れ替わらず、メインのギター/ボーカルの人だけが順繰りに替わっていきました。
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最初に出演した人は正直イマイチだったんですが、次に出てきた女性の王菲 (フェイ・ウォン) のカバーはとても美しく、その後に出演した野太い声の兄ちゃんはとてもリズミカルで楽しく、ここに来たことを後悔しないような出来映え。結局、小一時間ほど店内にいましたが、椅子の座面が固い固い木だったので、ケツ筋のスタミナ不足であえなく早めに退散。。。
結局、120元 (約2,000円) ほど払いましたが、満足! 全然悪くない。※ちなみにこのお値段、後日わかるのですが、平日通常料金のスタンダードのようで、連休中はえらい値段に跳ね上がるシステムのようです・・・ この飘香酒馆も某レビューサイト内では [おそらく国慶節の連休中] 最低消費額500元だった、と書かれています
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その直後、2件目は女性ボーカルの非常に美しい声が聞こえてきたバーへ (名前は失念)。しばらくその声色を堪能しようと思うも、確かに歌は上手いけど余りにもリラックスしながら歌っていることもあってか、何か揺さぶられるものが感じられず、結局、20-30分ほどで店を出ました。ここではカクテルとポテトチップスをオーダーし、100元 (約1,700円)。
初日は以上で音楽バー体験を終えましたが、大理二日目も違うところをトライするべく人民路へ再びやって来ました。まずは宿の人がオススメしていた「春秋酒吧」。すでに連休中ということもあって、21時過ぎでも初日とは比べものにならないぐらいの人で溢れかえっており、バーの一階はすでに満席。2階へ通されたのですが、空気が澱んでいてめっちゃ暑いわ、ステージから遠くて雰囲気がまるでないわ、で、全く場を楽しめる環境ではなく、再度1階へ戻ります。そこでメニューを見せてもらうと、最低消費額がなんと600元 (約10,000円)・・・ そんなん無理無理!ということで、店をすぐに出ましたとさ。
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その後、すぐ近くの“最低消費額なし”を堂々とうたう店へ。そこでメニューを見せてもらうも「ビール1セット500元」と書かれていて、、結局一緒やんけ!状態。その後、2件ほど中をのぞいてみるも、どこも同様の「連休価格」になっていました。というわけで、大理の音楽バーを楽しむには、中国の連休時期を避けた方がベターのようですね。
有名人もお忍びで来るという、知る人ぞ知る「大理九月」で音楽を堪能 (未遂)
大理二日目の夜は上記の音楽バー以外に、現地の音楽好きイチオシの場所「大理九月 (九月酒吧)」へと向かいました。この大理九月はあの王菲 (フェイ・ウォン) 含む多くの有名人がお忍びでやってくるほど、音楽好きには知られた存在のバーで、大理古城内で最も文芸的な香りのするバーであると言われています。
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ボクはその日、22時過ぎぐらいに店に到着したのですが、なんと、その時間でライブはもう終了していました。。。中に一応入ってみましたが、人はまばらに居る程度で、とても良さげな音楽がかかってはいるけどもそこでお酒を飲むことが目的ではないので、大理九月はさっさと諦めて店を後にしました。
ちなみに、大理九月はもともと人民路にあったのですが、2019年から今の場所、新民路97号 (x银苍路口) に移動してきました。現在の店の様子は【こちら】で詳しく垣間見ることができます。また、最新のチケットはこちら【微店】で購入することが可能です。
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さて、その後に向かった洋人街では、見るからに観光客向けではなく「音楽好きのため」な感じがプンプンする BAD MONKEY BAR に入ってカクテルを一杯オーダー (100元)。ライブ音楽を気の済むまで楽しもうと思って意気込んでいたのですが、ライブは間もなく終了・・・ 二日目は特に何の成果もなく、宿へ戻りました (無念)。
大理古城内に宿泊するよりも、民宿なら「南門のすぐ外」がオススメ
今回、ボクが宿泊したのは南門から南へ徒歩3分ぐらいのところにある、まだ新しくてキレイな民宿「那一年」。連休中にも関わらず宿代は一泊250元で、部屋は広くてめちゃキレイ。この旅行中一番のコスパでした。フロントもクリーンで気持ち良く、宿の人はフレンドリーでとても親切。
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入口近くのボードにはオススメのレストランや音楽バー、観光ツアー情報なんかも掲載されていてとても便利。予約したい場合はすぐその場で予約が可能です、連休直前の朝10時というタイミングで宿に着いたのですが、部屋はガラ空きの様子で、すぐにチェックインさせてもらえました。
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良いことずくめの「那一年」ですが、唯一の難点は、隣にある小学校からの騒音が少しうるさいぐらい。ま、でも全然気にならないレベルなんで、全く問題なし。大理古城内に宿泊するとどこに行くにも便利なんでしょうけども、ある程度の騒音は避けられないでしょうし、必然的に部屋のクオリティ (広さ、新しさ) が下がると思われます。
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食事に関しては、城外には観光客向けのものに加え、地元民向けの小さな店もたくさんあるので、本当に美味しい (&安い) 店を見つけやすいであろうことは想像に難くありません。ボクが大理に再訪する機会があれば、迷うことなくこのエリアに宿泊することでしょう。
まとめ
合計二日半を過ごした大理ですが、その旅行記の前篇は大理古城と音楽バーを中心にご紹介しました。音楽バー体験は絶対外せないので、前述したとおり、できれば連休の繁忙期を避けて訪れてみてください。大理古城内は「新しいなぁ・・・」という気持ちが拭えず少し残念でした。せっかく遠くまで旅に来た!という開放感がどうも薄かったんですよね。
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むしろ、大理古城の外の街並みを歩いた時、路地が狭くてどこかヨーロッパみたいだなぁ、と感じる場所もあったので、城外を少し散策すると新たな発見があるでしょう。ただ、店が建ち並ぶエリアに出ると、店の看板がどれもどぎつい色のものが大半なので、やっぱ中国だなぁ (しみじみ) と感じずにはおれませんが。。
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記事の冒頭で書いたとおり、バックパッカーの聖地として大理は有名みたいですが、今回は時期が時期ということもあって中国人観光客しかほとんど見ませんでしたし、一人旅にオススメ!という感じは印象として全然受けなかったですね。ただ、中国人の友人によると、刹那の出会い目的でこの街にやってくる人は多いらしいので、それ系が好きな人は実際に現地で試してみてください (笑)
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