中国史上最大の府衙「南阳府衙 (南陽府衙)」と「花洲书院」(花洲書院) を訪問

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南陽 南阳

三国志フリークにとってはたまらない、諸葛亮孔明が祀られている『南陽武侯祠』の訪問記はこちらの記事でご紹介したとおりですが、そんな南陽にある、もう一つの有名な観光スポットである『南阳府衙』と、隣町の邓州 (鄧州) にある『花洲书院』について、ここでご紹介いたします。

中国で唯一 (!) 保存状態が完全な「南阳府衙(南陽府衙)」

かつて河南省のあたりは「中原」と呼ばれ、文明の中心として栄華を極めました。一般的に言われている「中国八大古都」に、河南省からは洛陽、開封、安陽、鄭州の四都市が名を連ね (他に北京、南京、杭州、西安)、河南省南部に位置するこの南阳 (南陽) も非常に重要な役割を果たしました。

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実際、清の時代、ここ南陽は人口216万人を抱える中国の交通の中心地で、その当時全国にあった185府の中で最大の規模を誇りました。そういった経緯もあり、ここに南阳府衙 (南陽府衙、別名:南阳知府衙门 / 南阳府署) が建設されたのです。【オフィシャルサイト:http://www.fuya.org/

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この南阳府衙 (南陽府衙) は元・明・清代の知府 (知事の役所) の官署として利用された場所で、元代の至元八年 (1271年) に今の場所 (河南省南陽市宛城区民主街100号) に設置されました。

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「中国歴史上最大の府衙」と言われる敷地は8万㎡ (南北330mx東西240m) を誇り、敷地内には当時を復元した数々の建造物はもちろんのこと、当時の裁判の様子を復元した展示物や、処刑に使用されていた用具なども展示されています。

当時の政事や納税、訴訟などについて知ることのできる貴重な資料も数多く保存されており、歴史的・芸術的・科学的な見地からも非常に価値の高いものが満載。政府からは全国重点文物保护单位、国家三级博物馆として認定されています。

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実際に一通りこの場所を見て感じたのは、役所関連の場所というよりも、キレイなお寺!?というもの。ここの「復元」の具合に関しては、ちょっとキレイ過ぎかな・・・と最初思うところもあしましたが、この手の観光地でよくある「嘘くさい」感じや、「やり過ぎ」の感じが全くなくて、とても上品な復元がなされており、個人的には非常に好感の持てたスポットです。南陽武侯祠を訪問する人は、南阳府衙への訪問もオススメします。

邓州(鄧州)のイチオシ観光地「花洲书院」(花洲書院)

南陽から南西へ約60kmの場所に位置する邓州 (鄧州) にあるイチオシ観光地のひとつが、この『花洲书院』(花洲書院) で、政府から「国家4A級景区」の指定を受けています。【オフィシャルサイト:http://www.dzhzsy.com

邓州 鄧州 花洲书院 花洲書院

ここ「花洲书院」は北宋時代の著名な政治家であり、同時に軍事家、文学家、教育家、思想家としても知られている「范仲淹」が鄧州の長官として活躍していたときに建てた書院。

彼の有名な「岳阳楼记 (岳陽楼記)」はここで書かれ、彼は「南阳有绝胜,城下百花洲」(南陽には美しい絶景があり、城下には美しい百花繚乱の花が咲き誇っている) と詩で詠っています。

邓州 鄧州 花洲书院 花洲書院

敷地内には数々の歴史的建造物見受けられ、美しく広大な庭園が広がっていますが、その大半が最近になって復元されたもので、「オリジナルの花洲书院」と言うべき場所は、入口付近のごく限られたエリアのみ (下記写真)。

邓州 鄧州 花洲书院 花洲書院

中国四大书院 (中国四大書院) として知られている河南省の应天府书院 (応天府書院) と嵩阳书院 (嵩陽書院)、湖南省の岳麓书院 (岳麓書院)、江西省の白鹿洞书院 (白鹿洞書院) には人気や知名度では劣る花洲书院 (花洲書院) ですが、キレイに手入れされた江南風の庭園は過度に観光地化された感じもなく、とてもノンビリしているので、天気が良い日の散策にはピッタリですね。

まとめ

河南省の「南陽 (南阳)」+「邓州 (鄧州)」 という、三国志好き以外の日本人はほとんど来ないで街ではありますが、トップ観光地ではない場所であるがゆえ、観光客も少なく、ノンビリ&じっくりと観光を楽しむことができました。

河南省

先にも触れましたが、諸葛亮孔明で有名な『南陽武侯祠』を訪れる際は、是非とも「南阳府衙 (南陽府衙)」と「花洲书院」(花洲書院) にもを足を伸ばしてみてください。

さて、河南省のハイライトと言えば少林寺 (!) ですが、次回の記事ではその少林寺訪問記をご紹介いたします!

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