紹興酒と魯迅、古镇を楽しむ「紹興 (绍兴)」小旅行のススメ

shaoxing 紹興 绍兴

ぶっちゃけ、上海って観光スポットが限られていてつまらないなぁと思うことが多々あるのですが、、上海から少し足を伸ばすだけで、世界遺産に登録された景勝地を含む、数々の素晴らしい観光スポットが見つかるんですよね。

そんなわけで今回は上海を少し離れて浙江省へ小旅行に行ってきたので、その際の様子を記事にしました。浙江省旅行の第一回目は紹興酒で有名な「绍兴 (紹興)」です!

地元民オススメ#1レストラン「寻宝记」、風情ある「仓桥直街」

上海から車で約3時間、紹興 (绍兴) にたどり着いたのはすでに夕方近くでした。ホテルでチェックインを済ませると、もう夕食タイム。紹興での食事では紹興酒は外せないでしょう!ということで、早速ホテルで聞き込み調査。

仓桥直街 寻宝记 状元楼
寻宝记 状元楼 二階席から眺める仓桥直街の様子

ホテルのマネージャーによると、紹興酒と紹興料理が美味しいのは「寻宝记 (尋宝記)」がイチバン!ということなので、ホテルからほど近く、仓桥直街にある「寻宝记 状元楼店」へ向かいました。

味良し・雰囲気良し、の紹興料理は「寻宝记 状元楼」へ

紹興と言えば、魯迅の小説『孔乙己』に出てくる酒場を再現した「咸亨酒店」にて、名物の茴香豆 (ういきょうとう) を食すのがド定番コースですが、地元民によると、そこはあくまでも“観光地”なので「味」はオススメはしませんと。。そこで代わりに教えてもらったのが、この「寻宝记 状元楼」です。

寻宝记 状元楼 紹興 绍兴

さすがの人気店で、店外に待機する人が溢れかえっていますが、スタッフの客裁きが抜群に良いので、それほど待たされることなく (19時到着の我々は10~15分ほど待っただけ)、すんなり中に入れました。

しかも、入店間近のタイミングになった時点でメニューのオーダーが可能なので、着席後にもほとんど待たされることなく料理が運ばれてきます。

寻宝记 状元楼 紹興 绍兴

店内は非常に小綺麗で、雰囲気のある照明のもと、トラディショナル&モダンなテイストに仕上げられており、若い人たちに人気なのが内装からも伺い知ることができます。特にピンクと水色の組み合わせが美しく、何とも言えません!

寻宝记 状元楼 紹興 绍兴

肝心の食事は、写真の2品+ご飯ものをオーダーしましたが、どれも非常に上品で、口にとても優しい味わい。かといって味が物足りないわけではなく、とてもすんなり口の中に入ってきて、いつまでも食べ続けられるわぁ〜(幸せ)と感じるほど。

紹興名物の茴香豆ももちろん頼みましたが、これは特別な感想はなし。。もともと茴香豆は労働者のつまみですし、その素朴な味わいに多くを求めるべきではないでしょう。ちなみに、紹興の街中を歩いていると、この茴香豆の下ごしらえをしている人に何度も出くわします。それだけ、今も紹興の人々の生活に密接に結びついているんですね。

寻宝记 状元楼 紹興 绍兴

もうひとつのメイン、紹興酒はフレッシュで口当たり優しく、ガンガン飲んでしまいそうなテイスト。レトロなブリキ (錫?) のトックリに入れられてきますし、店内のムーディーな雰囲気も相まって、それらに飲み込まれてただ酔いしれていただけかもしれませんが、、とにかく美味しかったです。その後、米酒もオーダーしましたが、こちらも美味しゅうございました。

ちなみに紹興酒とは、黄酒 (Huang jiu) の一種で、紹興市で生産され国家基準を満たしたお酒のみが「紹興酒」を名乗ることが許されています。シャンパンとスパークリングワインとの関係に似ていますね。

紹興市内の酒屋で大量に売られている紹興酒の数々

以上、お腹も心も大いに満たされたディナーでした。この寻宝记、市内には複数店舗あるので、状元楼店の混雑を極力避けたい人は、違う店舗も考えてみてください。

食後は歴史ある街並み「仓桥直街 (倉橋直街)」を散策すべし

今回食事をした「寻宝记 状元楼」があるのは、レトロな街並みを再現し、ブラブラ散策するのにピッタリな風情ある「仓桥直街」です。

この仓桥直街は「ユネスコ文化遺産保全のためのアジア太平洋遺産賞」を受賞しており、通り沿いには茶館が多く、コスプレ衣装や土産物屋、紹興酒を売る店、各種デザートを売る店、(僕がキライな)臭豆腐を売る店などなど、様々な店が軒を連ねています。特に夜はライトアップがキレイですし、夕方~夜の時間帯に訪れるのがオススメ!

仓桥直街 紹興 绍兴

寻宝记 状元楼の向かい側にも「孔乙己酒家 (仓桥店)」という、これまた人気の紹興料理屋があり、混み具合は引けを取っていません。店の外観はむしろ、孔乙己酒家の方に軍配があがるほど。

孔乙己酒家

でも、大众点评のレビューを見る限りではただの見かけ倒しみたいなので、やはり地元民のオススメする寻宝记 状元楼に行くのがベターでしょう。また、上海にも同じ名前の店がありますが、こことは何も関係ない模様。。(!)

世界遺産「八字桥(八字橋)」で歴史を感じ、庶民生活を垣間見る

紹興の街中観光スポットで外せないのが「八字桥 (八字橋) 」。ここは紹興に数ある石橋の中でも最古のもので、最初の建造は南宋時代の1201~1204年。1256年に再建され、今の形となっています。

紹興 绍兴 shaoxing 八字桥 八字橋

橋のたもとから見ると、その形が「八」に見えるということで、八字桥 (八字橋) と名付けられました。この橋は3本の川が合流する時点に架かっており、四方から上がることのできる唯一の橋であることから、「四面桥 (四面橋)」とも呼ばれています。

この八字桥は2001年に中国政府から「第五批全国重点文物保护单位 (全国重点文物保護単位)」の指定を受けました。これは「国家級の文化遺産」に対して制定されるもので、文化学術的な価値の高さを伺い知ることができます。そして2014年には「京杭大運河」の一部として、世界遺産に登録されたんです。一見地味な場所ですが、世界遺産ですよ!!

紹興 绍兴 shaoxing 八字桥 八字橋

そんな八字桥ですが、実際に訪れてみると非常にノンビリとした場所で、全く観光地然としていません。周りには土産物屋どころか、店自体がほとんどないですし、食事できる場所も目にしませんでした。川沿いの石の階段で洗濯物をしている様子が見られたり、地元民がゆっくり生活している様をダイレクトに感じることができるので、非常に興味深いところなんです。ザ·観光!をしたい人にはただただ物足りない場所なんでしょうけども、ボクはとても気に入ったので、時間を空けて2回も訪問した次第です。

紹興 绍兴 shaoxing 八字桥 八字橋

なお、この場所は以前、松田奈月が監督したショートフィルム『温時泉光』のロケ地として撮影された (参照:浙江新闻上海情報ステーション) ということなので、一度見てみたいものです。

ベタな観光なら、魯迅故里+咸亨酒店、黄酒博物館!

紹興訪問時のベタな観光地と言えば、魯迅関連のスポットが集まる「鲁迅故里 (魯迅故里)」と、小説『孔乙己』に登場する居酒屋「咸亨酒店」、そして、紹興酒のお勉強&試飲ができる「黄酒博物館」でしょう。

鲁迅故里 紹興

ボクはそんなメジャー過ぎる観光地なんて興味ないから行きませんでした!・・・と言いたいところですが、諸事情により中には入れなかっただけなので、以下はその周辺をほっつき歩いた際のレポートです。

魯迅関連のスポットが集まる「鲁迅故里 (魯迅故里)」

まずは紹興観光の一番の目玉である「鲁迅故里」。魯迅にゆかりのある見どころが集まるエリアで、「鲁迅祖居 (魯迅の生家)」「鲁迅故居 (魯迅の旧居)」「三味书屋 (若かりし魯迅が学んだ塾)」「百草园」「风情园」「鲁迅博物馆」「土谷寺」「绍兴古玩城」が含まれています。

鲁迅故里 紹興

敷地面積はなんと50万㎡!で、「国家4A級観光景勝地」「全国重点文物保護単位」に指定されており、見所がたくさん (のはず) です。

ちなみに、魯迅=阿Q正伝ぐらいしか知らなかった無知なボクなんですけども、、ボクなりにちょろっと調べてみると、魯迅は国費留学生として日本に留学し仙台で医学を専攻しましたが、学業半ばで退学。その後、小説家としてして生きる道を選択し1909年に帰国。中国で最も早く西洋の技法を用いた小説を執筆し、「近代中国文学の父」と呼ばれています。

鲁迅故里 紹興

他に魯迅に関してとても興味深いものに、太宰治が執筆した小説『惜別』があります。これは「医学徒の頃の魯迅」を描いた伝記的な小説で、太宰は魯迅のことを「相当なモダーンボーイ」「商家の若旦那」と描いています。しかしながら、魯迅研究家の第一人者、竹内好はここでこの作品を厳しく批判しているんですね。魯迅が実際はどういう人物だったのか、とても興味深いです。

咸亨酒店と、その周辺で小説「孔乙己」の雰囲気を味わう

魯迅の小説『孔乙己』に登場する居酒屋「咸亨酒店」は、上記の鲁迅故里から歩いてすぐ。店頭には小説の主人公、孔乙己の銅像が建てられており、紹興の一大観光地であることを感じさせてくれます。

孔乙己 咸亨酒店 魯迅

中はそれほどのものでもないようですし、中には入りませんでした。また、隣に直営の土産物屋があって、多種多様な紹興酒が売られていますが、どうも惹かれないので、ここでは何も購入しませんでした。

紹興酒の歴史を学ぶなら「中国黄酒博物館」へ

紹興酒の有名ブランド「古越龍山」の工場跡に2007年に建てられのが、この中国黄酒博物館。館内で紹興酒の製造方法や歴史を学ぶことができ、見学最後には紹興酒を試飲することもできます。が、ボクが訪問時は臨時休館していました(涙)。

紹興酒 中国黄酒博物館

紹興市街を離れ、近年人気のある古镇、安昌古镇へ!

紹興市街を十分に堪能したら、車でちょっと足を伸ばして郊外の安昌古镇へ行くことをオススメします。市街地では味わうことのできない魅力がここには溢れているんです。

安昌 anchang

運河沿いに店が軒を連ねる、風光明媚な「安昌古镇」

紹興の中心地から車で40分の距離にあるのが、近年、中国で凄い人気が高まっているという安昌古镇。2020年5月現在、この観光地への入場はAPP上での事前登録が必要で、システムの関係上、中国人IDしか受け付けられないため、外国人は中に入ることさえできません(涙)。

安昌 anchang

しかしながら、友人にカメラを託して色々撮影してきてもらったので、その写真をこちらで堪能くださいませ。友人いわく、運河の両岸に合計100店舗はくだらないレストランや土産物屋が軒を連ね、観光地化されすぎたイヤらしさもまだなくて、かといって、小汚い三流感がただようような場所でもなく、とても良い感じの場所だったということ。

安昌 anchang

ボクが訪問した5月は観光客で溢れかえっていましたが、それもそのはず、2017年に「最も行く価値がある9つの古鎮」の1つに安昌古镇が選ばれたんだそう。写真を見るだけでも、その美しさがよくよくわかります。

安昌 anchang

この場所が完全に開放された暁には、ボクも再訪して中に入りたいと思います。ちなみに、古镇の中に入れなくても、駐車場から古镇の入口の間にも店が数軒あるので、そこでなんとなくの雰囲気を感じることもできますけどね。

紹興来たら外せない、紹興酒アイス「黄酒棒冰」

中に入ることもできないのに、のこのこと安昌镇にやってきたボクですがw、そんなボクを救ってくれたのが「黄酒棒冰」こと、紹興酒アイス!どうせ味もたいしたことのない、色ものアイスなんだろうけども記念に食べてみたら、見事に期待を裏切ってくれて、とっても美味しかったです!

黄酒棒冰 紹興酒アイス shaoxing icecream

味は正直、紹興酒っぽさはあまり感じられず、むしろ甘酒っぽくて、杏仁豆腐を濃厚にしたような味わいなのですが、そこに紹興酒の成分であろう粒状の果肉みたいなものが入っていて、豊かな味わいに心地よい食感が加わり、とても美味しくいただくことができました。

紹興市内でも売ってるのかもしれませんが、ボクはこの安昌で始めて目にしたので、食べてみたい人はここに来れば見つけられるはず!

まとめ

以上、「紹興酒」だけじゃない、紹興の深い魅力をご紹介しました。日本人の口にも合う繊細な味わいの紹興料理、日本との深い繋がりのある魯迅、古い歴史が感じられる数々の観光スポットはどれもとっても魅力的で、知れば知るほど興味が湧いてきます。

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今回は中に入ることができなかった「安昌古鎮」以外にも、書道好きの聖地と呼ばれる「兰亭 (蘭亭)」、断崖絶壁の絶景が拝める「东湖 (東湖)」には是非とも行ってみたいので、色んな状況が落ち着いたら、またいつか紹興を再訪したいと思っています!

紹興 绍兴 shaoxing

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